瑞浪市化石博物館研究報告第48号
土岐夾炭層の含植物化石泥岩(瑞浪市)から見出された珪藻
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出版年月日: 2021/12/26 ページ数: 103–106
【論文概要】 瑞浪市日吉町深沢に分布する瑞浪層群土岐夾炭層(前期中新世)の植物化石を産する泥岩から珪藻化石を見出しました。産出珪藻はAulacoseira 属がほぼ100%を占め、そのうちAul. praegranulata(変種を含む)が相対出現頻度96%で多産しました。本種は2変種出現し、Aul.praegranulata var. praeislandica が相対頻度64%の出現で、他方のAul.praegranulata var. praeangustissimaは32%でした。前者の変種は密胞紋殻、粗胞紋殻、厚殻の3形態が識別されていますがすべて産出し、この3形態が同時に産出する地層は、日本において佐渡島の真更川層(前期中新世)しかなく、土岐夾炭層からは国内2例目の発見になります。