瑞浪市化石博物館
研究報告

瑞浪市化石博物館研究報告第20号

新生代西南日本産タマガイ科5属の分類学的検討

大山 桂・西本博行・奥村好次

出版年月日: 1993/12/25   ページ数: 109–132, pls. 25–26

西南日本の新生界からはタマガイ類が豊産するが,その同定は至難である.その理由の一つは,これまでインド・太平洋区周縁域の多系統の種群との比較が十分できなかったからである.

大山はかって日本産現生タマガイ科の系統について概説した(大山,1969, 1985). 小論はその現時点における訂正補註の一つであり,西南日本産数種の属位タクサを吟味し,その分布について考察したものである(第1・2図).

属位の変更を提唱・紹介した諸属の,日本列島への初渡来期は次のように推定されよう(第3図).

“カリナッカ属”,サキグロタマツメタガイ属(新称)…中新世前期(明世ファウナ).

キザミタマツメタガイ属(新称),ワダツミフクロガイ属,(クシメタマガイ属)?…鮮新一更新世(掛川ファウナ).