瑞浪市化石博物館
研究報告

瑞浪市化石博物館研究報告第47

福井県福井市国見町の国見層から産出した前期中新世潮間帯貝化石群集

中川登美雄・福井県立羽水高等学校自然科学部

出版年月日: 2020/8/30   ページ数: 6587

【論文概要】

福井県の国見層(約1700 万年前)から発見されたビカリアを含む貝類化石群集を詳細に識別しました。その結果、これまで1 つだと思われてきた貝類化石群集は構成種や産出する地層の岩相によって4 つに細分されることが判明しました。それらはVicarya 群集、Cyclina-Anadara 群集、Sinonovacula-Hiatula 群集、Crassostrea 群集と定義されました。これらはおおむね干潟の環境を示しますが、細分することにより干潟の中でも海側、汽水域など詳細な環境を復元することが可能となりました。